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尾道は除虫菊の花が見られる蚊取り線香縁の地

除虫菊発祥の碑千光寺本堂を下った場所にあるこの碑は、「金鳥」で有名な大日本除虫菊株式会社の創業者・上山英一郎が、 明治の時代に、蚊取り線香の原料となる除虫菊栽培の普及に努めて全国を駆け回り、向島でも種苗を無料で配り、島内での栽培と普及を奨励した功績を称えた碑です。

除虫菊はもともとは地中海・中央アジア原産の植物だそうですが、日本では上山英一郎がアメリカから送られた除虫菊の種子を栽培し、線香の形にし、更に渦巻き型にして長時間使えるようにし、現在の蚊取り線香の形ができたのだそう。
戦前は上山英一郎の出身地の和歌山や瀬戸内海沿岸などで多く栽培されて輸出もされていたそうですが、現在は化合物が殺虫成分が使われるようになったため、日本国内では産業としての除虫菊の栽培は終了しているそうです。

蚊取り線香に使われていたことで有名な除虫菊ですが、ゴールデンウィークの時期は綺麗な花を咲かせていて、千光寺公園内の尾道市立美術館の南側の斜面などには5月ごろにマーガレットに似た白い花を咲かせる除虫菊の花を見ることができます。
尾道市立美術館南側斜面の除虫菊
また、向島の亀森八幡神社の境内に上山英一郎を祀る除虫菊神社があり、毎年5月8日には上山英一郎の功績をたたえて例祭が行われており、因島を中心に観光用に除虫菊畑が作られていてこの時期には綺麗な花を見ることができます。因島・重井西港斜面の除虫菊畑